本日はスクラッチFCとの対戦である。
19年前の2000年。サッカーチームと標榜しておきながら、誰もサッカー部経験者はおらず、しかも実質5人しかユニを持つメンバーのいない黎明期の脆弱かつサッカーを舐めきったアホな大学生のチームが大概試合をするためには、助っ人が必要であった。当時隆盛を誇っていた「草サッカーネットワーク」という草サッカープレイヤー向けの掲示板サイトに助っ人募集情報を投稿したところ、名乗り出ていただいたのが我々よりだいぶ大人のスクラッチFCの代表であった。
それから1年くらい。我々はぬるま湯にて鍛え抜かれた甘え根性を大いに発揮し、スクラッチFCに頼り切った。その間に同世代のメンバーが増え、我々は独り立ちできたのだが、スクラッチFCの支援がなければ、即座に崩壊していたに違いない。
当時の写真である。嗚呼あの頃に戻りたい、体型は。
さて、試合である。半日嫌韓と日韓関係が不穏の中、相手チームの半分は韓国人プレイヤーとのことだった。外国人枠のない我々草サッカー界。草サッカー界のビッグクラブとして豊富な資金を持って、クリスティアーノ・ロナウドを補強して、しかしジョン・ヘイ国務大臣による門戸開放宣言における三原則の一つ「(出場)機会均等」を掲げているがゆえに、じゃんけんでスタメンを決めるというようなことをしたい。我々の年間予算はクリスティアーノ・ロナウドの分給程度であるので、サッカーの世界最高と最低の格差に悔し涙を流しつつ、我々のメンバーたる外国人は中国人1人である。
日中 vs 日韓。勝敗を分けたのは国家のシステムであった。日本人と中国人は、克己心無くして己の肉体を強制的に鍛えられる場はない。克己心がないとモヤシでも豚にでも簡単になる。その結果が我々だ。
しかるに韓国は徴兵制がある。しかも今日の相手は前線とディフェンスはそれなりのナイスミドルにも関わらず、中盤はスポーツジムでしか目にしないような胸筋厚く俊敏な韓国人の若者が固めているのである。
試合前から万事休す。その中でも皆が徴兵経験のない我々が2得点できたのは、軟弱な我々にとって誇らしいことこの上なしなのだ。